
怠惰な暮らしも悪くないと思った。

それが永遠に続かないことくらい分かってるけど。

小学校を卒業する時、私立中学に進学することが決まっていたので、もうほとんどの級友とは会えないんだなと少し感傷的になったのを覚えている。中学から高校はエスカレーター式なので何の感慨もなかった。高校卒業時は一刻も早く自宅を出たいとばかり思っていた。大学に進むことしか選択肢はなかった。
大学を終える時、ヤバイと真面目に思った。これまでと違って来年からのビジョンが皆無だった。何をして良いのか分からなかった。就活もしなかった。仕事をしている自分がまったくイメージできなかったのだ。幸い成績優秀だったので進学しないかと教授から声がかかった。モラトリアムが少し伸びたと感じた。
今はあの大学時代と同じ精神状態だ。来年どころか1か月後に何をやっているのか想像もできない。