ブログやnoteに書いた、モザイクを敢えて使った創作「Possibility of pixelation.」なんですけど、基本はやはりセンシティブな画像に向いていると思うんですよね。というか、現状二つのパターンしか思い浮かんでいないってのが、正直なところなんですけど。
一つは身も蓋もない、センシティブな画像で、被写体の顔にモザイクをかける方法です。これは見えない壁の向こうの誰かを、見た人に想像させる装置としてモザイクを用います。身近な人や憧れの芸能人でも良いのですが、特定の誰かを妄想させる、いわば脳内アイコラを作る作業を行わせる創作です。
もう一つは、同じセンシティブな画像であっても、より「sensitive」の「慎重を要する」方の意味を重視したものです。このご時世、本物を晒したら一発アウトな制服を着た被写体の写真で、顔や校章を隠すことで、「これ本物?」「これヤバくない?」と妄想させます。
被写体の年齢は、実はこの場合は重要でないような気がします。見た者が興味や不安を抱くような内容であること、そして劇場的な効果として、写真を出す方は安全圏に立ち、その上で本物なのか偽物なのか画像そのものを疑わせるものです。
「Possibility of pixelation.」は、見る者の感情を揺さぶり、思考させることを目的としています。まだ試行錯誤の途中なんですが、一番重要なのは、顔にモザイクをかけるこの創作を理解してくれる被写体さんと出会うことのような気がしています。